
こんにちは、mochanです。みなさんがこの記事にたどり着いたということは、きっとNHKの朝ドラ『ばけばけ』の主題歌を耳にしたり、どこかで「ハンバートハンバート」という不思議な響きの名前を聞いて気になったからではないでしょうか。
「ハンバートハンバート 有名な曲」と検索してみると、人気ランキングや泣ける名曲といったポジティブなワードが並ぶ一方で、怖いとか意味深といったちょっと不穏な関連キーワードも目に入ってきます。結婚式のBGMとして使いたいけれど大丈夫かなと迷っている方もいれば、CMやアニメで聴いたあの曲の正体が知りたいという方もいるかもしれません。最新のアルバム情報を探している方も多いはずです。
実は私自身、彼らの音楽を聴き続けて15年以上になりますが、その魅力は「ただの癒やし」で終わらない奥深さにあります。今回は、長年のファンとしての視点も交えつつ、絶対に押さえておきたい代表曲から、ネットで囁かれる都市伝説的な解釈、そして結婚式での活用法までをわかりやすく整理してみました。
記事のポイント
ハンバートハンバートの有名な曲と人気ランキング候補

まずは、彼らを語る上で絶対に外せない「有名な曲」たちをご紹介します。単なるヒットチャートの数字だけでは測れない、ファンの熱量や検索需要の高さを踏まえた独自の視点で、なぜその曲が支持されているのか、その背景にあるストーリーや解釈の面白さについても深く掘り下げていきますね。
ハンバートハンバートの人気曲ランキングの傾向

ハンバートハンバートの楽曲は、いわゆる「オリコン初登場1位!」のような爆発的で瞬間的な売れ方とは少し違い、じわじわと人から人へ伝わり、長く愛され続けるのが最大の特徴です。そのため、見るサイトや媒体、あるいは集計時期によって人気ランキングの順位は大きく変動することがありますが、それでも必ずと言っていいほど上位に君臨し続ける「不動のトップティア」とも呼ぶべき楽曲群が存在します。
一般的に、SpotifyやApple Musicなどのサブスクリプションサービスの再生数や、カラオケの人気ランキング履歴を見てみると、後述する「おなじ話」が圧倒的な支持を得て不動の1位となっているケースが非常に多いです。それに続いて、ライブで会場が一体となって盛り上がる定番曲や、テレビドラマ・CMでのタイアップによってお茶の間に浸透した曲がランクインする傾向にあります。

また、彼らの楽曲人気には面白い傾向があります。それは、「明るく楽しい曲」と「静かで内省的な曲」が、ランキングの中で綺麗に混在している点です。例えば、子供と一緒に口ずさめるようなコミカルな楽曲が上位に入っているかと思えば、そのすぐ下には、夜一人で聴くと涙が止まらなくなるようなシリアスなバラードが並んでいる。この「振り幅の広さ」こそが、幅広い年齢層から支持される理由なのだと思います。
最近では、2025年度後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』の主題歌に起用されたことで、新曲への関心が爆発的に高まっています。「昔からの名曲を知りたい」という長年の音楽ファンと、「朝ドラで初めて知った」という新しい層が混ざり合い、検索ランキングも非常に活発な動きを見せています。まさに今、「昔からの名曲」と「最新のヒット曲」が入り混じり、ハンバートハンバートというアーティストの再評価が進んでいるタイミングだと言えるでしょう。
代表曲のおなじ話は怖い意味があるのか考察

ハンバートハンバートを語る上で避けて通れない代名詞とも言える曲、それが2005年にシングルとしてリリースされた「おなじ話」です。佐藤良成さんと佐野遊穂さんの二人が、まるで静かな会話劇を繰り広げるように交互に歌うスタイルと、アコースティックギターの温かい音色が印象的な一曲です。一聴すると、少し倦怠期を迎えたカップルの何気ない日常会話のように聞こえるかもしれません。
しかし、実はネット上の掲示板やSNS、歌詞考察サイトなどでは、長年にわたり「この歌詞、よく読むと怖いのではないか?」「実は悲しい別れの歌なのではないか?」という深い考察がなされています。私自身も初めてこの説を聞いたときは背筋がゾクッとしたのを覚えています。

具体的にどのような点が「怖い」と指摘されているのかと言うと、歌詞の中で描かれる二人の会話が、微妙に「かみ合っていない」ように感じられる点です。片方が話しかけても、もう片方はどこか上の空だったり、視線が合っていないような描写があったり。そこから、「これは生きている人と、もうこの世にいない人(幽霊)との会話なのではないか」という都市伝説的な解釈が生まれました。「王様の耳はロバの耳」というフレーズが出てくることも、何か言いたいけれど言えない秘密(=相手がもういないこと)を暗示しているのではないか、と深読みするファンもいます。
もちろん、これらはあくまでファンの間での解釈であり、公式に「幽霊の歌です」と断定されているわけではありません。しかし、ミュージックビデオで二人が並んで座っている姿や、独特の空気感を見直してみると、ただのラブソングとは違った景色が見えてくるのも事実です。
また、この曲がこれほどまでに議論を呼ぶのは、曲調があまりにも優しく、美しいからこそでしょう。美しいメロディに乗せて、どこか決定的な喪失感を漂わせる。そのギャップが聴き手の想像力を刺激し、「怖いけれど、もう一度聴きたくなる」という中毒性を生み出しています。こうした「解釈の余白」をあえて残していることこそが、この曲が20年近く経っても色褪せず、検索され続ける最大の理由なのだと私は思います。
虎などの泣ける曲や歌詞の深い解釈

「おなじ話」と並んで、ファンの間で圧倒的な評価を得ているのが「虎」という楽曲です。ライブではクライマックスで演奏されることも多く、イントロが流れた瞬間に会場の空気がピンと張り詰めるような、特別な力を持った一曲です。
この曲を聴いて「泣ける」「心が痛いほど刺さる」と感じる人が後を絶たない理由は、その歌詞が持つ鋭い文学性にあります。多くのファンや考察班の間では、高校の現代文の教科書でもおなじみの、中島敦の小説『山月記』をモチーフにしているのではないかと言われています。『山月記』といえば、詩人として名を成そうとした男が、その自尊心の高さゆえに虎になってしまうという物語ですよね。
楽曲「虎」の中でも、自分のプライドや傲慢さ、あるいは他人とうまく関われない不器用さを「虎」という獣に例え、それが原因で大切なものを傷つけてしまったり、孤独になってしまったりする切なさが描かれています。歌詞の中に直接的に『山月記』という言葉は出てきませんが、「自分の中の獣」に翻弄される人間の悲哀が見事に表現されており、文学ファンならずとも胸を締め付けられます。
私自身、社会人として長く働いていると、自分のちっぽけなプライドを守るために誰かを遠ざけてしまったり、素直になれずに後悔したりすることがあります。この曲の主人公が抱える「うまく生きられない不器用さ」や「肥大化した自尊心との葛藤」に、自分自身の姿を重ねてしまう大人は多いのではないでしょうか。
ハンバートハンバートの凄いところは、そうした人間の弱さや醜さを、否定も断罪もせず、かといって安易に「頑張れば大丈夫」と励ますわけでもなく、ただ「そこにある事実」として淡々と、美しいメロディに乗せて歌ってくれる点です。その静かな肯定感が、疲れ切った大人の心に深く染み渡り、「泣ける曲」として長く支持されているのだと感じます。
朝ドラ主題歌の笑ったり転んだりとドラマ曲

2025年、ハンバートハンバートの知名度を一気に全国区のお茶の間にまで広げた決定打となったのが、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ばけばけ』の主題歌として書き下ろされた新曲、「笑ったり転んだり」です。
毎朝、時計代わりに見ている方も多い朝ドラですが、そこで流れるこの曲は、ハンバートハンバートらしい牧歌的で親しみやすい雰囲気はそのままに、物語の舞台である明治時代のハイカラな空気感や、主人公が困難に立ち向かう際の「明るさと切なさ」を絶妙なバランスで表現しています。フィドル(バイオリン)の軽快な音色が、朝の忙しい時間にふっと肩の力を抜かせてくれるような、そんな魔法のような楽曲です。
この曲をきっかけに、「この素敵な声のデュオは誰?」と検索して、初めて彼らの存在を知ったという方も多いはずです。そして、そこから過去の作品を掘り下げ、「おなじ話」などの名曲に出会うという、新しいファンの流入サイクルが生まれています。私のような古参ファンにとっても、毎朝彼らの歌声がテレビから流れてくるのは感慨深いものがあります。
また、彼らはこれまでも数多くのドラマや映像作品に楽曲を提供してきました。例えば、テレビ東京系のドラマ『僕の姉ちゃん』では、オープニングテーマとして「恋の顛末」が起用されました。この曲も、ドラマの主人公姉弟のシュールで愛おしい会話劇の世界観にぴったりと寄り添っており、ドラマファンからも「選曲が神がかっている」と高く評価されました。
彼らの楽曲は、映像作品の世界観を壊さずに、それでいて「あ、これはハンバートハンバートだ」とすぐにわかる独特の刻印を押すような強さがあります。職人気質で丁寧に作られた音楽だからこそ、時代やジャンルを超えて、様々なドラマのシーンを彩ることができるのでしょう。
CMやアニメのタイアップ曲と提供作品

「名前は知らなかったけど、実はこの曲、ずっと知っていた!」という現象が頻繁に起きるのも、ハンバートハンバートあるあるの一つです。自分たちが歌うだけでなく、楽曲提供という形でも多くの「有名な曲」を生み出しているからです。
特にアニメファンの方にとって馴染みが深いのが、大人気アニメ『この素晴らしい世界に祝福を!』(通称:このすば)のエンディングテーマ、「ちいさな冒険者」や「おうちに帰りたい」ではないでしょうか。これらはアニメのキャラクターソングとして、主要キャストの声優さんたちが歌っていますが、作詞・作曲・編曲を手掛けているのはハンバートハンバートの佐藤良成さんです。
カントリー調のほのぼのとしたメロディと、冒険の終わりの哀愁を感じさせる歌詞は、まさにハンバート節全開。実は、後に彼ら自身のアルバムでセルフカバー(自分たちで歌い直したバージョン)も発表されています。アニメでこの曲を知った方が、原作者である彼らのセルフカバー版を聴いて、「アコースティックな響きもすごく良い!」とハマるケースが後を絶ちません。ゲーム『プリンセスコネクト!Re:Dive』の楽曲なども含め、アニメ・ゲーム界隈との親和性が意外に高いのも面白いポイントです。
さらに、もっと身近なところでは、ニチレイのCMでおなじみの「アセロラ体操のうた」も忘れてはいけません。「アセロラ?♪」というあの耳に残るフレーズ、実は彼らの演奏・歌唱バージョンが存在します(初期のCMなどで関わっています)。何気なくテレビから流れてくる生活のBGMが、実は彼らの手によるものだった、ということが意外と多いのです。
タイアップ曲を探す際のヒント
アニメやCMで気になった曲があったら、ぜひ「作品名 + ハンバートハンバート」で検索してみてください。セルフカバーが収録されたアルバムが見つかれば、聴き慣れたあの曲の違った表情を楽しむことができますよ。
ハンバートハンバートの有名な曲を結婚式で流すなら

温かく、どこか懐かしい彼らの音楽は、結婚式のBGMとしても非常に人気があります。アコースティックな音色は、ゲストの会話を邪魔することなく、会場をリラックスしたムードに包み込んでくれるからです。ただし、先ほど触れたように「意味深な歌詞」や「別れの歌」も多いため、タイトルだけで選ぶと失敗してしまう可能性も。ここでは、ハレの日にぴったりの、幸せな空気を運んでくれる楽曲と、選曲時の注意点を詳しくご紹介します。
結婚式でおすすめのBGM候補とシーン別利用

結婚式でハンバートハンバートを使うなら、メロディの明るさはもちろん、歌詞のメッセージ性が「これからの二人の門出」に相応しいかどうかを慎重に見極めるのがポイントです。私の友人(音楽好き)の結婚式でも実際に使われて好評だった例や、ブライダルシーンで定番となっている候補をいくつかピックアップしてみます。
| 曲名 | おすすめシーン | 理由・特徴 |
|---|---|---|
| 長いこと待っていたんだ | 乾杯、入場、ケーキ入刀 | タイトル通り「待っていた」喜びが爆発するような、明るく疾走感のある曲です。バンジョーの音色が祝祭感を盛り上げます。 |
| ぼくのお日さま | 退場、エンドロール、花束贈呈 | 包容力のある歌詞と穏やかな曲調が、式の締めくくりに感動を呼びます。感謝を伝えるシーンに最適。 |
| おなじ話 | 歓談中、中座、フォトラウンド | 知名度が高く、会話の邪魔にならない優しいトーン。年配のゲストからも「いい曲だね」と評判になりやすいです。 |
| 日日が落ちてゆく | 迎賓、歓談中 | ゆったりとしたカントリー調で、リラックスした雰囲気作りに。歌詞も日常の愛おしさを感じさせます。 |
「おなじ話」については、先述の通り「別れ」や「幽霊」の解釈もありますが、メロディの美しさと二人のハーモニーの良さから、BGMとして割り切って歓談中などに使うカップルは非常に多いです。歌詞をじっくり聴かせるシーンでなければ、十分に許容範囲内かなと私は思います。
【著作権に関する注意】
結婚式で市販の楽曲を流す際は、ISUM(アイサム:一般社団法人音楽特定利用促進機構)への申請など、著作権の手続きが厳格に求められます。たとえCDを持っていても、式場によっては「ISUMのリストにない曲は流せない」というルールがある場合も。
ハンバートハンバートの曲がすべて式場で使えるとは限りませんので、必ず事前に式場の音響担当者やプランナーへ「この曲は流せますか?」と確認しておきましょう。
ぼくのお日さまは映画や退場シーンに最適

中でも特におすすめしたい、結婚式BGMの個人的なNo.1候補が、映画『ぼくのお日さま』の主題歌としても知られる同名曲、「ぼくのお日さま」です。この曲は、言葉が吃音でうまく出てこない少年と、彼を取り巻く人々を描いた映画のために書き下ろされた楽曲ですが、その歌詞は普遍的な「愛」や「全肯定」に満ちあふれています。
特に印象的なのが、「君が笑うと 僕も可笑しい」「君が怒ると 僕も悔しい」といったフレーズです。隣にいる人の感情を、まるで自分のことのように感じてしまう。これって、これから人生を共にする夫婦の姿そのものだと思いませんか? 決して派手な言葉ではありませんが、相手への深い愛情と信頼が滲み出ていて、聴くたびに胸が熱くなります。
曲調もしっとりとしたピアノと歌声から始まり、徐々に温かみを増していくバラードなので、披露宴の退場シーンや、ご両親への手紙を読む感動的な場面、あるいはエンドロールのバックで流すと効果絶大です。会場全体が優しい涙に包まれ、「いい結婚式だったな」という余韻を残してくれること間違いなしの名曲です。
おすすめアルバムのFOLKシリーズ収録作

これからハンバートハンバートを聴き始める方、あるいは結婚式で使いたい方に強くおすすめしたいのが、「FOLK」と名付けられた企画アルバムシリーズです(『FOLK』『FOLK 2』『FOLK 3』『FOLK 4』まで出ています)。
ハンバートハンバートは活動歴が長いため、初期のアルバムは廃盤になっていたり、音作りが少し若かったりすることもあります。そこで彼らは、ライブでの演奏スタイルに近い、ギターと歌を中心としたシンプルな編成で、過去の代表曲を再録音(セルフカバー)するプロジェクトを立ち上げました。それがこの「FOLK」シリーズです。
このシリーズの素晴らしいところは、オリジナルアルバムの音源よりもさらに「親密で、アットホームな雰囲気」が増している点です。まるで自分の部屋で二人が歌ってくれているような、距離感の近さを感じられます。そのため、結婚式のBGMとして使う場合も、大げさすぎず、会場の空気に自然に馴染んでくれます。
「おなじ話」や「虎」、「生活の柄(カバー曲)」などもこのシリーズに収録されており、今の彼らの成熟した表現力でアップデートされた名曲たちを楽しむことができます。もしCDショップでどれを買うか迷ったら、ジャケットに二人が写っている「FOLK」と書かれたものを選べば間違いありません。
最新ベストのハンバート入門で名曲を網羅

「曲が多すぎてどれから聴けばいいかわからない!」「手っ取り早く有名な曲を全部聴きたい!」という方には、2025年にリリースされた公式ベストアルバム、その名も『ハンバート入門』が最適解です。
このアルバムは、タイトル通り「初心者への名刺代わり」となる一枚として制作されました。これまでの長いキャリアの中から、ファン人気の高い曲、ライブの定番曲、そしてタイアップで有名になった曲が厳選して収録されています。もちろん、話題の朝ドラ主題歌「笑ったり転んだり」も収録されているので、最新のヒット曲から過去のレジェンド曲までを、この一枚で網羅することができます。

ここがポイント
『ハンバート入門』は、単なる過去曲の寄せ集めではありません。彼らが「今、初めて聴く人に届けたい歌」という視点で選曲・構成しているため、アルバムを通して聴いたときの流れや統一感も抜群です。ドライブのお供に流しておけば、同乗者からも「これ誰の曲?いいね!」と褒められること請け合いです。
初心者必見のハンバートハンバートの有名な曲まとめ

ハンバートハンバートの音楽は、一見するとシンプルで、牧歌的なフォークソングのように聴こえます。しかし、その内側には、「おなじ話」の考察に見られるようなミステリアスな深みや、「虎」のような文学的な鋭さ、人間の弱さに対する静かな眼差し、そして「ぼくのお日さま」のような普遍的な優しさが同居しています。
「有名な曲」から入ることは、決して浅いことではありません。むしろ、多くの人に届いている有名曲にこそ、彼らの魅力の核が詰まっています。入り口は「朝ドラ」でも「怖い考察」でも「結婚式」でも構いません。まずは『ハンバート入門』や『FOLK』シリーズを手に取ってみてください。
聴けば聴くほど、「あ、この曲も彼らだったんだ」という発見があり、気づけばその底なしの沼にハマっているはずです。私自身がそうだったように、みなさんの日常のふとした瞬間に、彼らの音楽がそっと寄り添ってくれることを願っています。



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